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Sew イベント スマートに振舞うためのレイル・ナレッジ

薔薇色の通勤

レポート

通勤から鉄道を考える

「通勤が快適になれば仕事もはかどるんじゃないか」そんな素朴な疑問から企画がスタートした『薔薇色の通勤』。鉄道イベントというとどうしてもハードルが高く、素人が参加するのは躊躇してしまうことが多いかと思います。でも、鉄道の知識ではなく、鉄道についての体験を共有するのであれば決して難しくはありません。

今回の講師、杉山淳一さんは社会と鉄道をわかりやすい文章でつなぐ稀有なライターです。日常何気なく使っている鉄道、でも実は生活を豊かにするためにこんな工夫が詰め込まれているんだよということを教えてくれる文章はどれもとても面白く読めます。

今回の趣旨紹介の後、杉山さんが提示するスライドはページが変わるたびに「そうだったのか」と驚きが生まれるものでした。JR九州の丸い配置のつり手の謎、山手線内に乗り入れられない私鉄の謎。人間の行動や鉄道と東京の歴史から紐解いていくとどれも納得の内容です。



通勤車両をデザインする

杉山さんから最初に出された課題は通勤車両を快適にするにはどうすれば良いでしょうというもの。「これは無理と勝手に決めずに自由に発想してください」とのことです。

最初の班の発表は「裸足で乗れる車両があったら気持ちいいなという話になりました。」といきなり斬新な提案から始まりました。「素足になったら折角なので足湯につかれるっていうのがいいよねと。でもお湯がすぐ汚れちゃいそうですけど・・・。」周囲からは「足湯!」という驚きの声が。「まあ、足湯は無理だとしても砂が引かれているのも気持ちいいかもしれませんね。」と締めくくりました。最初の班から予想をはるかに超えた内容です。

以下にでたアイデアを書き出します。

1班 裸足車両 足湯完備 砂浜仕様
2班 降りる駅別車両 身長別車両(小さい人が埋もれない) 年齢別車両
3班 天井が熱帯魚の水槽 足元はガラス張りの砂浜 プラネタリウム 青空天井
4班 扉がなくガルウイングの車両 藤棚が吊ってある 肩もみ電車
5班 サービス(座る、立つ)によって料金が違う ノンアルコール車両



理想の路線をデザインする

二つ目の課題は混雑を緩和したり自分の住む町の快適さを上げるためにあったらいい路線を考えるでした。この駅までつながっていれば便利なのに、とかここに通すと利用者が分散するというアイデアを地域ごとに分かれたチームで考えていきます。以下に発表内容を紹介します。

1班 山手線内居住チーム
外国人観光客や地方から来られた方が一気に名所を巡れる路線が必要だということで路線を設計しました。「観光と夜遊び」をテーマとした環状線です。

・観光ルート
観光> 押上(東京スカイツリー) → 上野(動物園、博物館) → 秋葉原(サブカルチャー) → 東京(丸の内、皇居) → 国会議事堂前 → 赤羽橋(東京タワー) → 品川(新幹線接続) → 夜遊び> 六本木 → 表参道 → 新宿 → 神楽坂 → 後楽園 → 押上

2班 横浜・川崎方面
第一声は「大宮が遠い」。湘南新宿ラインが出来ても埼玉方面への移動はまだまだ改善の余地があるようです。

・ 埼玉に向かう郊外路線
横浜 → 溝の口(東急東横線乗り換え) → 成城学園前(小田急線乗り換え) → 吉祥寺(中央線、井の頭線乗り換え) → 光が丘(大江戸線乗り換え) → 大宮

3班 城西方面
3班は人数が多かったので西武線チームと京王線チームに分かれて話し合いました。

3-1 西武線沿線
「西武線は2路線あるんですけど、お互いが出会うのって所沢なんですよ。同じ会社なのにおかしくないですか?」というごもっともな視点からスタートしました。

・城西縦断線
ひばりが丘 → 上石神井 → 吉祥寺

3-2 京王線沿線
「京王線も縦の接続が悪いんですよ。」とどうやら城西チームは私鉄を結ぶ縦断線を提案します。「多摩都市モノレールにはもっと頑張って欲しいんですよね。」という意見には笑いが起こりました。

・ 多摩世田谷縦断線
吉祥寺 → 調布 → 溝の口 → 三軒茶屋 → 自由が丘

4班 埼玉方面
「どこに行くのにも東京の混雑を抜けていかなければいけないのが面倒で・・・」確かに横浜や千葉方面に行くのになかなかいい路線がありません。

・ 大環状線
大宮 → 川崎  → 千葉 → 大宮

5班 千葉方面
千葉チームは「横浜に行くのが遠いんです。アクアラインが折角あるんだから車と電車共同利用にすれば便利になるんじゃないですか。」と提案します。

発表が終わるたびに杉山さんからコメントがあります。「なるほど、それは確かに便利かもしれない」「実はそれは過去構想されていたんですよ」「アクアラインは通せたら良いですよね」・・・。そのコメントには「そんなの予算的に無理だろ」とか「信号システムが違うから無理」といった専門家としての駄目出しではなく、参加者の自由な発想から地域愛や通勤に対する思いをくみ上げようという優しさが感じられました。



鉄道を楽しくやさしく語る

今回の企画、半数が女性の参加者で中には鉄道なんてまったくわかりませんという方もいらっしゃいました。しかし始まってしまえば「通勤」という媒体の効果か活発な議論が起こります。本来鉄道はこうした実際に利用する人たちの素朴なそして切実な問題を解決していく必要があるのですがどうしてもそうした機会をつくることは難しいといわれます。今回の企画ではそんなイベントの片鱗が見えた気がします。最後は全員でそれぞれ違う駅弁を味わって解散!帰りの鉄道はちょっと違った経験になったでしょうか・・・。

開催日時2013年4月23日(火) 1900-2100
会    場フューチャーワークスタジオ ”Sew”
開催場所東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート10F
定    員14名
参 加 費1000円(飲みもの、軽食代として)
主 催 者杉山淳一/Sew運営委員会
概要 みなさん、通勤してますか? え? 痛勤? それはもったいない。
出がけに折角オシャレしたのに、満員電車にもまれて「おはよう」という時は疲れ顔・・・。これってどうにかならないですかね。
そこで、もっと通勤を楽しくするアイデアを一緒に考えてみませんか。

電車の中のに草原の香りが漂っていたら良いのに。
電車のシート、もっとゆったりだったら良いのに。
電車がもっと揺れなければ良いのに。

車内を変えると通勤が快適になるかもしれませんね。

あっちの駅と、こっちの駅を結ぶ路線があったら良いのに。
すでにあるこの路線と、この路線が直通運転したら便利なのに。

ちょっとマニアックですが路線を変えてみると混まなくなるかもしれません。

もっと便利に、
もっとおもしろく、
もっと大胆に空想すれば、
もしかしたら、本当に実現できるアイデアが生まれるかも!!

通勤電車は一日を始める扉。
通勤電車は一日をしめくくるゆりかご。

通勤電車を使った創造力のトレーニングです。
さあみなさん、"通勤"を"痛快"にしていきましょう。
詳細説明 18:30 開場
19:00 概要説明
19:20 ワークショップ#1スタート
20:00 ワークショップ#2スタート
20:30 講評 共有 まとめ
21:00 パーティースタート
22:00 解散

杉山淳一さん


フリーライター/工学院大学非常勤講師

1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。出版社にてパソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当の後、1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、Eスポーツ、PCのカタログ、フリーソフトウェア、ファストフード分野などで活動。

マイコミジャーナル(現マイナビニュース)の鉄道ニュース担当をきっかけに鉄道方面に進出。

連載記事として、「杉山淳一の時事日想(BusinessMedia誠)」「杉山淳一の+R Style(誠Style)」
「鉄道トリビア(マイナビニュース)」「読む鉄道、観る鉄道(マイナビニュース)」「新汽車旅日記(のらり)」。

著書に『A列車で行こう9 公式ガイドブック(エンターブレイン)』『知れば知るほど面白い鉄道雑学157(リイド社)』など。

2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。

注意事項

通勤をテーマにしたイベントです。鉄道に関する特別な知識は必要ありません。通勤に対して不満を持っている、解決策を一緒に考えたいと思っている方のご参加お待ちしております。

参加方法 本イベントは終了しました。

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