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Sew イベント マンガで撃ちぬけ、上司のココロ!

オフィス × マンガ 大作戦!

レポート

■マンガだから、ためにならないのではなく

「一般的なオフィスにはマンガがほとんどないんじゃないか。だとしたらそれはどうしてなんだろうという疑問からこのイベントの企画がスタートしました。」

講師を務めるマンガナイトの山内さんが話し始めます。たしかに雑誌で紹介されるデザイン系のオフィスなどでは本棚にマンガが並べられていることがありますが、一般的なオフィスとなるとなかなかマンガが並んでいるところを想像できません。

「それはオフィスだけの問題ではなくて、図書館でもそうだったんですね。僕が小学生の頃に学校図書館に置かれているマンガというと『はだしのゲン』くらいで、あとはいわゆる学習漫画ばかり。エンターテイメントのマンガを置くなんてトンデモない!という感じでした。でも、本当にマンガは「学び」の役に立たないのでしょうか。」

山内さんが今、選書に携わられている『これも学習マンガだ!(日本財団主催)』は「算数マンガ」や「宇宙のひみつ」のように直球の学習マンガではなく、学びへの興味を湧き立たせるマンガを100作品選ぶというプロジェクト。

「小学校や中学校での生活を考えると受験戦争に勝とうという面もあると思いますが、もっとみんなでなにかやり遂げると楽しいとか、SFであってもそれを介して宇宙に興味をもつみたいなそういう気づきを与える存在って大事だと思うんですよね。そうした時に、小説は教材として優れているけど、マンガはダメというのはまったく根拠がなくなってきます。」

同じようにオフィスに置かれる本もビジネス書や自己啓発書、マニュアル類だけでなく、マンガであってもいいじゃないかというのが山内さんの考えです。

「スポーツマンガに描かれるチームワーク、食マンガにおける手仕事へのこだわり、家族を描いたマンガを読むと何のためにはたらくのかということを思い出させてくれたり。こうやって考えていくと仕事に役立つマンガって、実はたくさんあります。」


■どのキャラクターの視点で切り取るか

最初のワークは山内さんが準備してきた2軸でつくられたマトリクスに参加者のみなさんが持参されたマンガをマッピングするというものです。その2軸は「定年間際<->就活学生」、「理想<->現実」というもの。会場から「ええっー。」っと声が上がります。

「就活学生の現実っていうエリアは、就活学生に現実を観させるということ?それって辛くない?」
「なかなか定年後の理想を描いたマンガってないよね。おじいさんおばあさんの幸せは描かれていないのかな。」
「2軸の交差する原点のところに来るマンガはなんだろう。現役ではたらいている人、誰にでもお勧めできるマンガってことかな?」

提示された軸についていろいろな感想がやり取りされていますが、まずはお互いに持参した「オフィスに置きたいマンガ」を使って自己紹介です。

「この作品は仕事そのものの進め方やこだわりを扱っているんだけど、同時にキャラクターたちの成長物語なんだよね。どっちから評価したらいいのかなぁ。」
「バスケットボールは個人の能力とチームの連携のバランスが求められて、そういうところは新人さんに読んでほしいな…。でも監督がそれをうまーく回しているというか、がつがつ介入しないあたりは上司に読んでもらった方がいいのかな…。」

ひとつの作品をマッピングするのにも、その作品のどこに焦点を当てるかによって位置づけが変わってきそうです。登場するキャラクターの誰目線で取り上げるのかというのもまた楽しいところ。初めて会った人たちがマンガを介して活発にコミュニケーションをとりはじめました。


■伝えるときのキーワードを選ぶ

「では、2回目のワークですが、基本的には同じようにマンガをマッピングしてもらいます。ただ、今回はそれを位置づけるための軸2本も考えてください。どんな軸で評価すると、今までオフィスからは縁遠かったマンガをオフィスに置けるようになるのでしょう。そのあたりを意識して軸を設定すると面白いですよ。」

実は、ワークショップに向けてマンガナイトの方々と試行を行った際、一番難しかったのがこの「軸の設定」です。やり方としては大きく2通りあります。

1)軸を検討する作業>2軸の設定>それに合うマンガを選定>マッピング
2)オフィスに置きたいマンガをごそっと集めてくる>それぞれの内容紹介>軸の検討>2軸の設定>マッピング

1)は軸の個性が立って面白い視点でマンガをマッピングできる一方、その軸に合わないマンガはなかなか配置することができません。2)はまず自分が本当にオフィスに置きたいマンガを選ぶので作品に対する思い入れが強い一方、それらを全部マッピングしようとするとなかなか軸が定まりません。どちらも一長一短の特徴があります。

ワーク後の講評会では各チームでサポートしていたマンガナイトのメンバーから、

「チームのメンバー全員が男性だったため、結構偏った作品ばかり選んでしまったかもしれません。女性視点だったらもっと違う作品をマッピングできたかなと。」
「作品をたくさん積み上げて山のようになっているチームがある一方、きちんと平面上にまんべんなく配置しているチームもあって、置きやすい軸、偏りが生まれる軸があるのかなと思いました。」
「自分たちのチームでマッピングした作品がほかのチームの軸でどこに置かれるのか考えると面白いですね。軸を変えると一般向けだと思っていたものが一気に特定の人だけに向けたメッセージに変化したり。」

といった感想が出ました。お互いのチームのプレゼンを聴き、空白になっている場所に当てはまるマンガを探すやり取りが起こる。そんな時間になりました。


■読まれているから語り合える

「今日はマンガ好きの人たちに集まってもらって本棚をつくったので、結構濃い本棚になって、エピソードもたくさん込められていると思います。オフィスでこれをやろうとするともうちょっと一般の人が読んでいそうな過去の作品を挟んだりして、みんなが気軽に話せるようにするといいですね。マンガは若い人を中心に活字の本よりも読まれていて、その分コミュニケーションツールとしては能力が高まってきています。それを活かすために、今日の結果を上司の方に伝え、オフィスにマンガ本棚をつくっていただければと思います。」

会の最後には最初のワークですべてのチームがマッピングした作品がWebに集められ、壁面に投影されました。いきなり何の前説もなしにオフィスにマンガ本棚をつくるのは難しいかもしれませんが、オフィスでのコミュニケーションについて考える機会があれば、このマッピング資料を元に上司に本棚設置を掛け合ってみるのも悪くはないと思います。

本だけでなく、マンガも仕事の役に立つ。
そんなことを実体験させられた夜でした。

開催日時2016年6月1日(水) 19:00-21:00
会    場フューチャー・ワーク・スタジオ ”Sew”
開催場所東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート10F
参 加 費1000円(材料費、懇親会費として)
主 催 者マンガナイト/Sew運営委員会
概要 みなさんのオフィスの共有本棚には、どんな本がならんでいますか?

業界新聞、難しい経済書、ビジネス英語の手引書…。堅い背表紙がズラリと。読めば役に立つんだろうけど、実際は誰も手にとってない本もあるのでは。

では、それが「マンガ」だったら?
本棚に置くのは、読めば仕事やはたらき方に役立つ本、みんなに読ませたい本。そこに立ち返って考えてみれば、書籍と同じくマンガも選書対象に入ってくるはず。今の自分に影響を与えたあの本、マンガだからみんなも読んでくれるかも。

うーん、でもオフィスにマンガかぁ…

あっ、弱気にならないで!仲間が勧めるマンガがおいてあるオフィス、ぜったい楽しいよ。

今回の企画では、「オフィスにマンガ本棚をつくろう」を基本に「そのために上司を説得できるようなマンガのラインナップとマッピングを考えよう」、「参加者全員で共有して理想のオフィスマンガ本棚をつくろう」という流れで、ワークショップを行います。

気難しい上司、バカ真面目な後輩を言いくるめてオフィスにマンガ本棚を置いちゃおう!
詳細説明 18:30 開場
19:00 主催者挨拶、注意事項伝達
19:10 レクチャ「はたらくマンガの現在」
19:25 はたらくマンガを共有しよう
19:50 ワークショップ オフィスマンガ本棚をつくるためのラインナップを考えよう
20:20 発表、共有 
20:50 ラップアップ
21:00 懇親会(22:00終了)

マンガナイトさん

マンガナイトは、マンガを介したコミュニケーションが生まれる状況をつくることを目的に活動しているユニットです。
潜在意識に響くような今まで知らなかったマンガを発見したり、マンガを介してみなさん同士が出会いつながって輪が広がっていったりするような好循環が生まれることを目指しています。
昔マンガが好きだった方々から、今もヘビーなマンガ読みの方々まで楽しめるような、ワークショップやイベントの開催、ネットやリアルな場所での作品紹介や選書などを行っています。

http://manganight.net/



山内 康裕さん

マンガナイト/レインボーバード合同会社代表。

1979年生。2009年、マンガを介したコミュニケーションを生み出すユニット「マンガナイト」を結成し代表を務める。2010年にはマンガ関連の企画会社「レインボーバード合同会社」を設立し、マンガに関連した施設・展示・販促・商品等のコンテンツプロデュース・キュレーション・プランニング業務等を提供している。
主な実績は「立川まんがぱーく」「東京ワンピースタワー」「池袋シネマチ祭」「日本財団これも学習マンガだ!」等。
「DOTPLACE」にて『マンガは拡張する』シリーズ、「プレジデントネクスト」にて『仕事に効く[ビタミン]マンガ』を連載中。「日本財団これも学習マンガだ!」「このマンガがすごい!WEBランキング」選者。

注意事項

オフィスに置きたいマンガを2作品以上持ってきてください。思い当たるものがそれ以上ある方は、お好きなだけご持参いただければ楽しい会になるはずです(重くてすみません…)。Sewにもたくさんのマンガを用意しますので、新しいジャンルや作品を体験したい方も大歓迎です。

参加方法 このイベントは終了しました。

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